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zoom RSS 1973年のショーケンをスクリーンでどうぞ

<<   作成日時 : 2017/08/05 15:57   >>

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過日、東京ど真ん中の京橋、
東京国立近代美術館フィルムセンターというところに
足を運びました。



こういう催しがあり、
http://www.momat.go.jp/fc/exhibition/yukeru2017-7_9/#section1-2
その中で萩原健一主演の『化石の森』という作品が
上映されるためです。
昭和48年作品、やはりこの時期のショーケンは見逃せない。
ソフト化もされているのかもしれませんが
レンタルにはありそうもないし、やはり映画館のような
スクリーン、音響、暗い空間で観ることに意味があります。



原作石原慎太郎、監督篠田正浩、音楽武満徹という
なんとも「重い」布陣、どういう作品かといいますと…



大学病院のインターン、緋本治夫(萩原)という青年が主人公。
成績優秀ですが生活は貧しく、自分の執刀実績のために
難手術を行い、後遺症のリスクをきちんと説明しない
宮地教授(浜田寅彦)に、若者らしい正義感から憤りを感じています。
この治夫をめぐる3人の女性との関係が絡み合って物語が進行。

@英子(二宮さよ子)
治夫の中学時代の同級生。偶然の再会から治夫と男女の仲に。
理髪店でマニキュアを担当しており、そこのマスターと愛人関係に
ありますが気持ちは冷めています。治夫との仲を感付かれて
暴力を振るわれたりでついには殺意を抱くように。

A菊江(八木昌子)
宮地教授の手術を受けた和彦少年の母。
和彦が手術の後遺症で聴力を、さらには視力も失ってしまった
ことにショックを受けます。教授側にはまともに対応してもらえず
治夫に頼るうち、だんだんと気持ちが…

B多津子(杉村春子)
治夫の母。7年前に夫以外の男と関係してしまい、それが原因で
家を出て放浪、今はラブホテルの清掃員として生活しています。
治夫との同居を望んでいますが治夫はそれを厳しく拒絶、
このこともあって治夫は、別々に暮らしている姉(岩下志麻)、
弟(堀内正美)との仲もしっくりいっていません。



英子からマスターへの殺意を打ち明けられた治夫は
病院から毒薬を持ち出し、マニキュア液に混ぜて塗布して
殺せと持ちかけます。計画はまんまと成功しますが、
英子は共犯者意識もあって治夫への独占欲が
エスカレート、自分の荷物を治夫のアパートへ持ち込んで
押しかけ女房状態になり(ありがち)、治夫はうんざりし始めます。



多津子は治夫のアパートを訪ねたりするのですが
会いたくない治夫は居留守を使い、英子に対応させます。
ところがそれがキッカケで多津子と英子は親しくなってしまい、
これまた治夫を辟易させる展開に。



一方菊江の夫(日下武史)には生活能力がなく、
息子の和彦が大変な状態なのに現実逃避で酒浸り。
菊江に親身な治夫を見て二人の仲を疑いだし、
菊江に暴力を。菊江は腹立ちまぎれに「治夫と寝た」と
わざとあてつけの嘘をつきます(ありがち!ただしその後
本当にそれに近い関係になりますが)。
夫は怒りにかられて治夫のアパートに現われ、
英子のいる前でそのことをぶちまけました。



治夫の心離れを感じ始めていた英子はますます不安定になり、
多津子にマスター殺しのこと、治夫もそれに関わっている
ことを打ち明けてしまいます。
治夫から同居を拒否され、彼に対して優位に立ちたい、
そして彼の立場を守りたいと考える多津子が取った行動は…



治夫自身無軌道なところもある男ですが
総じて「女は怖いよ」なお話。
特に杉村春子演じる多津子。
最初のうちは自分の過去の行動への引け目から
治夫には徹底して低姿勢、敬語で話したりしていますが、
マスター殺しを知り「弱み」を握ってからは治夫への態度が
変化していく様など、さすが芸達者。
清掃おばちゃんスタイルなど、あまりこの人にない役柄では。



モテ男が女に怖い目に遭わされるという展開、
コレの少し前にはクリント・イーストウッドが
『白い肌の異常な夜』(’71)、『恐怖のメロディ』(同年)という
似たテーマの作品に立て続けに出ていますが、
本作スタッフに多少の意識はあったのでしょうか?
強いて言えばサスペンス仕立ての文芸作品、
ショーケンは若くしていろいろな役柄を経験していた
ことがわかります。この辺に、同時代に似たキャラクターで
人気を博した松田優作が、若いうちは比較的同系統の
作品が多かったこととの違いを感じるのですが
いかがでしょうか。
ショーケン主演作としては異色ですが
あの時代の彼ならではの演技スタイルは発揮されており、
これをスクリーンで¥520で観られたのは収穫でした。



以下マニアックな(というより自分の趣味でしかない)蛇足。

(1)治夫と牧師が禅問答のようなやりとりをする場面、
   牧師役は岸田森。
   『傷だらけの天使』より一足早い共演にニヤリ。

(2)二宮さよ子、浜田寅彦は『必殺』へのゲスト出演で
   ファンにはあまりにもおなじみ。
   二宮×岸田は『新・必殺仕置人』第1話での共演が
   印象的でしたし、浜田さんは悪役での出演数知れず。
   浜田×岸田も『傷天』で共演していたと思います。



長文失礼致しました <(_ _)>








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